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知られざる国「アゼルバイジャン」への旅行はツアー?個人?

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皆さん、アゼルバイジャンという国をご存知ですか?

アゼルバイジャンは日本人の旅行先としては、まず挙がらない国ですが、

行ってみると、日本にはない物がたくさんあることに感動すること間違いなしです。

今回は、筆者が実際に行ってみて気づいた、アゼルバイジャンの魅力を、可能な限りお伝えしたいと思います。

アゼルバイジャンはどんな国?

アゼルバイジャン

この項目では、ほとんどの日本人の良く知らない国「アゼルバイジャン」について、簡単ではありますが、ご紹介いたします。

1.アゼルバイジャンに行ってみた理由

「アゼルバイジャン」

日本人にとって、あまり馴染みのない国「アゼルバイジャン」に筆者が興味を抱いたのは小学生のころで、世界地図を見ていて、ふと目に留まったのがきっかけでした。

世界一巨大な湖に面していて、日本と全く違う内陸国。

地理的にも、なんだか覚えにくい場所。

アルメニアとかグルジアとか、これまた謎の国が周りにある。

「ここには何があるんだろう?」

「どんな不思議な国なんだろう?」

それからというもの、ものすごく不思議な雰囲気を醸し出しているアゼルバイジャンに、長年ずっと行ってみたいと願っていました。

日本でも、コーカサス3国への旅行が少しずつ人気が出てきて、私もいよいよチャレンジできると思い、

今回、3泊5日の強硬スケジュールでアゼルバイジャンに行ってみました。

いざ未知の国「アゼルバイジャン」へ。

2.アゼルバイジャンの基本情報① コーカサス3国の一国

まずはアゼルバイジャンの基本情報からご紹介します。

アゼルバイジャンは、西にアルメニア、北にロシア、南にイランと接する、「コーカサス3国(カフカス)」の内の国の一つに挙げられます。

コーカサス3国とは、

・アゼルバイジャン

・ジョージア(グルジア)

・アルメニア

の3つの国を指し、コーカサス山脈周辺に位置していることから、そう呼ばれています。

コーカサス地域は地図で見ると、黒海とカスピ海の間にあり、

近い国同士、似た文化があるように思いがちですが、この3国にはそれぞれ全く異なる特徴があります。

アゼルバイジャン:イスラム教が主流で、石油資源が豊富。
ジョージア:キリスト教(東方正教会)が主流で、ワインの発祥地と言われる。
アルメニア:世界で最初にキリスト教を国教とした国として知られている。

ロシア、イラン、トルコといった大国に挟まれた3国は、大国と外交上のバランスを取りながら、自国の主権と利益を守るため、複雑な外交を展開しています。

また、アゼルバイジャンとアルメニアは長い間、民族帰属の問題や、領土問題など様々な要因から対立関係にあり、

2020年に起こった、アゼルバイジャンとアルメニアとの間に起こった「ナゴルノ・カラバフ紛争」は記憶に新しく、

停戦合意後の現在も緊張状態が継続しています。

2.アゼルバイジャンの基本情報② 経済

アゼルバイジャンは近年好景気を維持しており、その理由として、石油と天然ガスへの依存が背景にあります。

カスピ海に大規模な油田やガス田があり、これらが経済の主な原動力となっています。

また、エネルギー部門を中心に、海外からの投資を積極的に呼び込むと同時に、新たな収入源と観光客の受け入れにも力を入れています。

同国のフレイムタワーは、石油による好景気を象徴するものとして知られています。

首都バクーの基本情報

baku

首都バクーは、人口約100万人のアゼルバイジャン最大の街であり首都です。

バクーは紀元前1世紀頃から存在しいると言われており、現在バクーはアゼルバイジャンの石油・天然ガス産業の中心地であり、経済の中心地です。

近年、都市開発が進み、近代的な高層ビル群が建設される一方で、歴史的な旧市街もあります。

バクーの気候

バクーの気候は、カスピ海と内陸性気候の影響で、年間を通じて穏やかな気候ですが、夏の暑さには注意が必要です。

春(3月〜5月):気温の上昇が緩やかで過ごしやすい。
夏(6月〜8月):暑さが厳しく、乾燥する。
秋(9月〜11月):気温が徐々に下がり、雨が増える。
冬(12月〜2月):比較的穏やか、時折寒波に見舞われる。

カスピ海の影響で比較的湿度は高いですが、年間降水量は少なく、最も雨の多い月は11月で、最も少ない月は7月です。

観光は春か秋が過ごしやすく、おすすめです。

バクーの治安

アゼルバイジャンでは2020年にアルメニアと軍事衝突が起きました。

以降、日本の外務省は首都バクーを含む残る全土に「レベル2:不要不急の渡航はやめてください」の危険情報が設定していましたが、

2024年現在、首都バクーはレベル1に引き下げられています。

またバクーは比較的安全な都市と言われていますが、一定の注意は必要です。

>アゼルバイジャン治安最新情報(2024年7月)

スリや置き引きなどの軽犯罪には注意
夜間の一人歩きは避ける
政治的なデモや集会には近づかない

1.旧市街(イチェリ・シェヘル)

バクー 旧市街

バクー 旧市街

バクー観光で外せないのが、旧市街「İçəri Şəhər(イチェリ・シェヘル)」です。

イチェリ・シェヘルは、バクーの中心部に位置する、城壁に囲まれた歴史地区で、2000年にユネスコ世界遺産に登録されました。

旧市街は12世紀頃から存在しているとされ、狭い路地と石畳の道路などの中世の街並みがそのまま残っており、

城、塔、門などの施設もとても良い状態で保存されています。

有名な建造物としては

・乙女の塔

・シルヴァンシャー宮殿

・ムハンマド・モスク

があり、ともに12世紀~15世紀のもので、アゼルバイジャンの歴史を今に伝える建造物として存在しています。

また、旧市街にはレストランや工芸品店などが立ち並び、観光地としても多くの訪問者を集めています。

2.フレイムタワー

フレイムタワー

旧市街の歴史的な雰囲気とは対照的に、バクーの超近代的な建物がフレイムタワーです。

2012年に完成したフレイムタワーは、バクーの近代化の象徴で、3棟からなるビル群は最も高い塔で182メートルあります。

その特徴的な外観は「炎」をモチーフにしており、アゼルバイジャンの「火の国」というイメージを表現しています。

タワーには主に企業のオフィスや居住スペースとして使用され、内の一棟にはフェアモントホテルが入っています。

3.ヘイダル・アリエフ・センター

ヘイダルアリエフセンター

ヘイダル・アリエフ・センターはバクー市内に位置する文化センターで、アゼルバイジャンの前大統領ヘイダル・アリエフにちなんで名付けられました。

世界的に有名なイラク出身の建築家ザハ・ハディッドによる設計で、内部にはコンサートホールや、アゼルバイジャンの歴史と文化に関する展示がされています。

4.バクープロムナード

カスピ海 バクー

カスピ海沿いの遊歩道です。

遊歩道沿いには観覧車や絨毯博物館、カフェなどが立ち並びます。

通り沿いはゆっくりとした時間が流れ、コンクリート沿いに座って見る、水色のカスピ海に、きっと心が落ちつくはず。

5.アゼルバイジャン国立絨毯博物館

絨毯博物館

アゼルバイジャンと言えば、美しい絨毯が有名です。

博物館自体が絨毯を巻いた形の建物になっており、絨毯の歴史と技術を学ぶことができます。

バクー

それでは筆者のアゼルバイジャン旅行をご紹介します。

出発 新千歳~成田~デリー~シャルジャ~バクー

日本からバクーへの直行便はもちろんありません。

ですので、バクーまでは少なくとも2回乗り換える必要があります。

筆者の場合、乗り換えは、新千歳~成田~デリー(インド)~シャルジャ(UAE)~バクーの計4回で、移動時間は約30時間(!)にも及びました。

私はマイレージを使うため、そしてインドに降りたかった為、あえてデリーを選択しましたが、

本来はドバイやイスタンブールで乗り換えが可能です。

気になるアゼルバイジャンへの費用、ホテル代など

私の場合、航空券で20万円かかりました。

もう少し安く12万円ほどで行けるはずですが、安い便ですと、中国の浦東(プドン)国際、ドバイを経由する必要があります。

もう少し早く行きたい場合は、イスタンブール経由、ドバイ経由などがありますが、18万円ほどになります。

現地の生活費については、近年高騰しており、安いホテルやホステルで6000円代

食事などは日本とあまり変わらないと見て良いでしょう。

ツアーと個人旅行と、どちらがいい?

せっかくだからアゼルバイジャンだけでなく、コーカサス3国も廻ってみたいという方にはツアーをおすすめします。

それにアゼルバイジャンだけなら、おそらく2日もあれば、主要な見どころを廻れると思いますので、効率的に見るという観点ではツアーが良いと思います。

反対に、アゼルバイジャンに根を下ろし、この不思議な国をじっくり味わいたいという方には、個人旅行がおすすめです。

私は旧市街の雰囲気が非常に気に入りましたし、この国の持つ雰囲気そのものを味わうには2日では足りず、ツアーでせわしなく動くような旅行スタイルは合わないと思います。

ヘイダルアリエフ国際空港に到着

バクー 空港

バクー 空港

飛行機を降機して、入国審査場までの通路。

2枚目の写真にある端末はビザ発券機です。

ほとんどの外国籍の旅行客はビザが有料なのに対し、日本人だけが無料です(!)

これは、アゼルバイジャンの大統領が親日家なのに加え、日本がJICAなどを通じて様々な援助をしてきたこと、

日本文化センターがバクーにあることなどが、国民に親日感情を与えた理由のようです。

空港スタッフの男性に「何人ですか?」と聞かれ、「Jpapanese」と答えるとニッコリ笑顔で返してくれました。

バクー 空港

バクー 空港

バクーの空港「ヘイダルアリエフ国際空港」は、噂通り未来的というか、宇宙船というか、前衛芸術のような空港で、

構内には、巨大なタマネギのようなスペース、三角形のタイルが多用された天井など、曲面の多用など、見慣れない不思議な内装だらけで心がときめきます。

きっと、好景気に沸くバクーの潤沢なオイルマネーで作られた空港なのでしょう。

外観も内観も奇抜な空港ですが、大きさ自体はこじんまりとしており、綺麗で機能的で、印象は良いです。

バクー バスチケット

空港から市内へはバスかタクシーで行く必要があります。

私はバスで移動しましたが、バスに乗るにはICカード「バクーカード」を事前に購入する必要があります。

乗車賃は現金では受け付けていないようなので、注意しましょう。

旧市街に到着

バスや地下鉄を乗り継ぎ、旧市街にたどり着きました。

この時、フィルムカメラで旧市街の様子を収めましたので、ご紹介します。

バクー 旧市街

バクー 旧市街

バクー 旧市街

バクー 旧市街

バクー 旧市街

バクー 旧市街

バクー 旧市街

バクー 旧市街

バクー 旧市街

イスラエルのエルサレム旧市街のような非常に古めかしい街ですが、

エルサレムよりもずっと人は少なく、生活感があり、本当にここに人が寝て暮らしているんだ、という印象を受けます。

通りを歩くと洗濯ものを干している人、寝ている猫、玄関の前で座っている人など、現地の生活を垣間見ることが出来ます。

宿泊でお世話になったのが、old town guesthouseさんでした。

旧市街の細い路地を進んだ先にある、どう見ても普通のお宅の扉がそこで、

1000年を超える歴史のある市街と建物で数日を過ごすことを考えると、とても感動しました。

建物の中は狭く、お世辞にも綺麗とは言い難いくらいオーナーの生活感があったのですが、

それがかえって、私にとっては現地感を感じて嬉しいものでした。

オーナーの男性はとても親切な方で、トルコ式の朝食も用意してくれました。

バクー 旧市街

サデラク(サダラック)・ショッピングセンターへ

この頃私は、より現地感のあるものや、日本の誰も行ったことの無い場所に対して興味があり、

バクー郊外にある「サデラク・ショッピングセンター Sadarak Shopping Center」まで足を延ばして、行ってみることにしました。

ここサデラクへは、バスで約30分で、迷わないようにグーグルマップを使いました。

サデラク・ショッピングセンターは超巨大ショッピングモール、というよりも卸売り市場で、来るのは主にアゼルバイジャンの小売業者です。

もちろん日本人はほとんど来ず、私を含めても、ここに来た日本人はおそらく100人にも満たないでしょう(独断)。

ここは、タイのチャトゥチャック市場くらい巨大な市場で、1日かかっても見るのが困難なほど広大ですが、チャトゥチャック市場と違うのは、日本人が買いたいと思う物が一切ないということです。

きっと探せば欲しいものが見つかるかもしれませんが、欲しいものが見つかる前に歩き疲れてしまうでしょう。

サデラク ショッピングセンター

サデラク・ショッピングセンターは、バクーからバスで30分ほどの砂漠のような場所にあり、

市場内では、地元民の車が砂ぼこりを上げて盛んに行き交っています。

サデラク ショッピングセンター

サデラク ショッピングセンター

サデラク ショッピングセンター

ご覧の通り、心躍るような商品もハデな演出もないのが、ここサデラク・ショッピングセンターですが、

辛抱強く探せば、アゼルバイジャンにしかない魅力的な商品と出会えるかもしれません。

帰りのバス停の場所は、随時変更されそうなので、あえて載せてはいません。

現地の方に聞いてバクーへのバス停にたどり着きましょう。

おわりに

アゼルバイジャンには名物や観光地などが、それほど多いわけではありませんが、

日本と全く違う世界を見てみたい方にとって、きっと満足する国です。

アゼルバイジャンには前衛的な建物、不思議な世界観が溢れており、

その独自の世界観自体が観光資源です。

アゼルバイジャンは、この国でしかできない独自の旅行の魅力を、私たちに提供してくれているのかもしれません。

今回の記事でアゼルバイジャンに興味のある方が、なんとなく同国のイメージを持てたら幸いです。

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著者及びブログの紹介:
FAR EAST TRADING代表、WEBマーケティング事業・宿泊事業を運営。20年間で23か国をビジネスや旅行で巡る。英語でのコミュニケーションが可能。旅の経験と輸入の知識を元に、ブログでの情報発信やユニークな商品を日本に紹介しています。

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