旅行好きなら経験することも多い「バックパッカー」の旅。

 

自由気ままな旅のスタイルは、バックパッカーとしてしか味わえません。

 

しかし、実際にバックパッカーとして旅をすることは、思っていたより難しいと感じたり、時に大変なこともあります。

 

 

この記事では、バックパッカーの魅力と現実を、そして初めての人が知っておくべきことを詳しく解説します。

 

バックパッカーとはリュックで旅する人

 

まず、バックパッカーの定義から知りましょう。

 

バックパッカーとは、バックパック（リュックサック）で旅をする人のことを指します。

 

現代のバックパッカーは、一般的に以下のような特徴があります。

 

・長期間の旅行スタイルが多い
・予算を抑えた旅
・現地の文化や人々との交流を重視
・柔軟な旅程を組む
・ホステルや安宿を利用することが多い

 

バックパッカーの文化は、1950年代から60年代のヨーロッパで始まったと言われており、

 

当時のヨーロッパの若者が大麻を求めて、陸路でヨーロッパから、トルコ、アフガニスタンなどの中央アジア、

 

インド、タイなどの東南アジアへと旅をしたことがバックパッカーの始まりを言われています。

 

その際、荷物を軽くするために、バックパックを背負って旅をしていたことを起源として、現在のバックパッカーのスタイルは生まれたのだそうです。

 

In the 1950s and 60s, young people seeking spirituality, freedom and cheap marijuana began travelling overland from Europe through Turkey, Iran, Afghanistan and Pakistan to India and Nepal, and sometimes Thailand. 

A brief history of backpackingより引用

 

 

現代におけるバックパッカーは、自身の悩みの解決や、新しい生き方、自分の成長を求めて旅をすることが多いです。

 

 

バックパッカーのメリット、魅力とは

 

1.自由度の高さ

バックパッカーの最大の魅力は、その自由度の高さです。

 

事前に細かく計画を立てる必要がなく、その日の気分や現地の状況に応じて柔軟に予定を変更できます。

 

気に入った場所に長く滞在できる
思いがけない出会いや経験にオープンになれる
自分のペースで旅ができる

 

 

バックパッカーの高い自由度から得られる重要なものは、「自己発見」だと思います。

日常生活で私たちは、社会や周囲の期待に応えようとしがちです。

 

しかし、バックパッカーとして旅をすると、そういった外部からの制約から解放されます。

 

 

新しい環境に身を置くことで、自分が本当に興味を抱くもの、価値観、能力を発見する機会が生まれます。

例えば、異なる文化に触れ、自分の中に眠っている情熱を見出すかもしれませんし、

 

旅の最中の困難な状況を乗り越えることで、自分の問題解決能力が高まることもあります。

 

 

また、自分の世界観が大きく変わる可能性があります。

 

これは単に「知識」として得るものとは違い、実際に体験することで得られる、より深い理解です。

 

バックパッカーの自由度から得られるものは、単なる「楽しい思い出」以上の、人生を変える可能性のある貴重な経験だと、私は考えています。

 

楽しいことだけではなく、辛かったこと、苦しかったこと、様々な感情を抱かせるのがバックパッカーの旅であり、

 

それがその人をより成長させる原動力になります。

 

 

バックパッカーの旅が全ての人に適しているわけではありませんが、挑戦する価値は十分にあるでしょう。

 

>【持ち物】バックパッカーの必需品30選 楽しく長期旅行するグッズとは

 

2.深い文化体験

 

バックパッカーは、観光客向けのスポットだけでなく、よりディープな、現地の人々の日常に触れる機会が多くなり、通常の旅行とは違う旅行体験ができます。

 

ローカルな食堂やマーケットに行ってみる
現地の人々と交流する

その土地ならではの習慣や伝統を体験する

 

 

異なる文化に深く触れることで、自分の当たり前が当たり前ではないことに気づきます。

 

自分の文化とは全く異なる社会に滞在することで、文化が異なる人々への理解と共感が深まり、国際社会で生きていく上で非常に重要なスキルを養うことができます。

深く文化を体験していると言葉の問題に直面しますが、この過程で言語能力も向上します。

 

単なる「楽しい思い出の旅行」とは違って、深く文化を体験することは、

 

内面的な成長や、世界観に大きな影響を与え、時に人生の方向性を変えるほどの力を持ちます。

 

 

人生で大きなことを成すには、バックパッカーの旅のような、インパクトのある経験を必要とすることがほとんどです。

 

そういう気概のある人は、リスクや恐れを考えず、バックパッカーに挑戦するのが良いと思います。

 

 

バックパッカーのデメリット、現実、危険性

バックパッカーの旅には魅力がたくさんありますが、同時に覚悟しておくべきデメリット、危険性があります。

 

1.体力的な負担

 

バックパックを背負って移動することは、想像以上に体力を使います。

 

重いバックパックでの長時間の移動は疲労を伴う
不慣れな環境や気候の変化にストレスを感じることも
十分な休息と体調管理が必要

 

 

休息を取らずに旅を続けていると、旅行自体をストレスの源と捉えてしまうことがあります。

 

本来楽しく勉強になるはずの体験が、ただの苦しいものになります。

 

そうなると、旅の思い出自体が苦しいものになりかねません。

 

 

2.予期せぬトラブル

自由度の高いバックパッカーの旅には、予期せぬトラブルがつきものです。

 

交通機関の遅延や欠航
急な天候の変化
言語の壁による誤解や困難

貴重品の盗難
治安への心配
健康面でのリスク

 

 

トラブルへの対応は、結果的に自身の問題解決力を向上しますが、トラブルは無ければ無いほうが良いでしょう。

 

バックパッカーとしての旅では、自分で全てのトラブルに対処しなければなりません。

 

トラブルは時に自身の命を脅かすことさえあり、それがバックパッカーを全ての人にはお勧めできない理由でもあります。

 

>初めての海外旅行の不安の解消法！言葉、治安、病気etcにどう対応する？

 

 

3.快適ではない

 

予算を抑えた旅行スタイルは、快適さを犠牲にすることがあります。

 

シャワーや洗濯の環境が整っていないこともある
プライバシーが限られることもある

服が汚くなる

 

 

どうしても快適さを捨てられない場合は、バックパッカーの旅は向いていません。

 

バックパッカーの旅では、長期で旅行することが多いため、おのずと予算を抑える必要が出てきます。

 

予算を抑えるということは、快適さを犠牲にするということであり、時には相部屋や雑魚寝のときも出てきます。

 

その際、プライバシーが必ずしも守れられないことがあり、それをストレスと感じたり、怖いと思う場合は、

 

気にしない様努力するか、バックパッカーの旅を諦めたほうが良いかもしれません。

 

>海外旅行後の疲れを取る方法、海外旅行中に疲れを残さない方法8選

 

 

4.ホームシック

 

長期の旅行中は、家族や友人、慣れ親しんだ環境を恋しく感じることがあります。

 

文化の違いにストレスを感じることも
一人旅の場合、孤独を感じることがある

 

 

筆者が初めてバックパッカーとしての旅行をしたときは、とても孤独や寂しさを感じました。

 

それには、異なる文化や言語から来るストレスも混じっており、簡単にそれらを受け入れられないことから感じた気持ちです。

 

 

異文化体験には受け入れる気持ちが必要ですが、それを持つことは、自分が思っていたより難しいかったり、出来ないことがあります。

 

受け入れの気持ちに、どうしてもなれないこともあり、それにより辛い想いをすることもあるため、

 

バックパッカーとしてではなく、まずはツアーやグループ旅行で慣れておくのもいいでしょう。

 

 

5.食事が合わない

 

どうしても食事が口に合わないことがあります。

 

現地の料理の味付けが苦手

日本と違う衛生環境で作られた料理にストレスを感じる

 

 

私は最初、タイ料理の味付けが苦手でした。

 

臭いを嗅ぐのも嫌になり、ファーストフード店にばかり行っていました。

 

日本のような高い衛生観念が無い国がほとんどであり、それによって現地の料理を食べたくなくなり、結果として旅行を楽しめないこともあります。

 

衛生状況の悪さにより、病気になることもあります。

 

これらのことを避けるには、食べる場所の状況をよく見ておくか、薬を持参することです。

 

 

6.そもそも自由がわからない

そもそも自由な空間がわからないことがあります。

 

何をしていいかわからない

逆に楽しめない

自由が怖くなる

 

 

人は誰かに何かを決めてもらった方が、生きるのが楽なことがあります。

 

普段は人の決めたことに不満を持っていても、いざ本当に自由な空間に立ってみると、自由とは、それなりに能力のある人間が楽しめるものだと気づきます。

 

 

バックパッカーとして旅に出てみると、想像以上にその自由さに驚くとともに、人によっては自由さが合わず、結果として楽しめないこともあります。

 

自由を楽しむには、自由な自分を許し、今までの制約にさえ感謝する、オープンなマインドが必要です。

 

 

バックパッカーになりたい人、初心者が知るべき、バックパッカーのメリット、デメリット | まとめ

 

バックパッカーの旅は、確かに楽しく、人生を変えるような経験になります。

 

バックパッカー旅行は、本当の自由を知り、冒険し、文化交流し、自己成長を求める、

 

通常の旅行では得難い経験ができるのが最大の魅力です。

 

しかし同時に、体力的・精神的な負担、予期せぬトラブル、安全面のリスクなど、覚悟しておくべき現実もあります。

 

これらの課題を乗り越えることも、バックパッカーの旅の醍醐味と言えるでしょう。

 

バックパッカーの旅は「良いもの」であり、「人の今後の人生に必ず＋になるもの」であると言えますが、それは個人の性格や適性、心構えに大きく左右されます。

 

自由や、新しい経験、刺激的な体験を楽しめる人にとっては、かけがえのない経験になるでしょう。

 

バックパッカーになりたいと考えている人は、この記事で紹介した現実とコツを参考に、試行錯誤しながら、自分のバックパッカーの旅のスタイルを探てみましょう。

 

準備を整え、オープンな心、旅先で全てを受け入れる心を持っていけば、きっと素晴らしい冒険が待っているはずです。