LCCのスクートはシンガポールや東南アジア方面への旅行の選択肢の一つです。ところが、スクートは運賃を抑えているぶん、航空券購入から搭乗まで様々な規定や制約があります。
荷物にもまた制約があり、預け荷物の扱いは搭乗クラスや追加購入の有無によって変わり、機内持ち込み荷物は個数・サイズ・重量についてルールがあります。
この記事では、スクートの機内持ち込み手荷物、預け荷物、持ち込み禁止・制限品目についてわかりやすく整理し、皆様がスクートを利用する際にトラブルにならないようわかりやすく解説します。
スクートの運賃タイプごとの違い

スクートでは、航空券の運賃タイプによって含まれるサービス内容が異なります。1
手荷物ルールを確認するときは、まずEconomy(エコノミー)かScootPlus(スクートプラス)か、さらにエコノミーの場合はBasic(ベーシック)・Value(バリュー)・Flex(フレックス)のどれで予約しているかを確認しておきましょう。
特に違いが出やすいのは、無料で預けられる荷物の有無です。機内持ち込みの条件はエコノミー内で共通ですが、受託手荷物はBasicでは含まれず、バリューとフレックスでは20kgが含まれます。一方、スクートプラスは機内持ち込みも預け荷物も多めに設定されています。
| 区分 | 位置づけ | 機内持ち込み | 無料の預け荷物 | 補足 |
|---|---|---|---|---|
| Economy Basic (エコノミーベーシック) | もっともシンプルな運賃 | 2個まで 合計10kg | なし | 必要なら受託手荷物を追加購入 |
| Economy Value (エコノミーバリュー) | 荷物付きのエコノミー | 2個まで 合計10kg | 20kg | 座席指定も含まれる |
| Economy Flex (エコノミーフレックス) | 変更しやすいエコノミー | 2個まで 合計10kg | 20kg | 便変更がしやすい運賃 |
| ScootPlus (スクートプラス) | 上位クラス | 2個まで 合計15kg | 30kg | 優先搭乗や機内サービスが含まれる |
スクートでは「エコノミーだからすべて同じ条件」とは限りません。特に受託手荷物については、予約内容によっては無料か追加料金かが変わるため、出発前に予約確認画面で、手荷物の条件をチェックしておくことが大切です。
スクートの機内持ち込み手荷物に関する規定
スクート利用時に、機内に持ち込める手荷物の個数・サイズ・重量について確認していきましょう。スクートでは、機内持ち込みできる手荷物は身の回り品1個と手荷物1個の合計2個までです。2
機内持ち込みできる荷物の個数
スクートの機内に持ち込める荷物は、基本的に以下の2個までです。
- 身の回り品:1個
- 規定サイズ内の手荷物:1個
身の回り品とは、ハンドバッグ、ショルダーバッグ、PCバッグなど、前の座席の下に収まる小さな荷物を指します。空港で購入したお土産袋なども、持ち方によっては荷物1個として見られることがあるため、手荷物が増えすぎないように注意しましょう。
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機内持ち込み手荷物の重量
スクートの機内持ち込み手荷物は、エコノミーでは身の回り品と手荷物を合わせて10kg以内、スクートプラスでは15kg以内に収める必要があります。
エコノミーでも10kgまで持ち込めるため、LCCとしてはかなり持ち込みできる範囲です。ですが、スーツケース本体の重さが3kg前後ある場合は、荷物を詰めると意外と早く上限に近づきます。ですので、出発前に一度重さを測っておくか、重量の軽いスーツケースを選んでおくのがベターです。
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機内持ち込み手荷物のサイズ
スクートの機内持ち込みサイズは、基本的に54cm×38cm×23cm以内が目安です。さらに、追加手荷物として40cm×30cm×10cm以内の小さな荷物を持ち込めます。
スクートでは、手荷物は頭上の収納棚か前の座席の下に収まることが前提です。見た目では問題なさそうに見えても、外寸が大きいと持ち込みできないことがあります。
- 機内持ち込み手荷物:54cm×38cm×23cm以内
- 追加手荷物:40cm×30cm×10cm以内
- 重量はEconomyで合計10kg以内、スクートプラスで合計15kg以内
注意したいのは、スクートでも手荷物のサイズや重量を確認される可能性がある点です。一般的な機内持ち込みサイズのスーツケースでも、重量が上限を超えている場合は持ち込めません。もう一つ注意したいのは、サイズにはハンドル、ポケット、キャスターなどの出っ張りも含まれる点です。スーツケース本体だけでなく、外側のパーツを含めた外寸のサイズを確認しておきましょう。
規定を超えた場合は預け荷物になる
機内持ち込み手荷物がサイズ・重量・個数の規定を超えている場合は、チェックイン時や搭乗口で預け荷物として貨物室に預ける扱いになることがあるので注意しましょう。
これから機内持ち込み用のスーツケースを選ぶ方は、スクートの規定に収まるサイズかどうかを先に確認しておくと安心です。軽量なスーツケースやソフトスーツケースを選ぶと、重量オーバーを避けられます。
スクートの機内持ち込み禁止・制限品目
スクートでは航空機の安全確保のため、機内に持ち込めないものや、持ち込みに条件があるものがあります。よく使う持ち物を中心に確認しておきましょう。3
刃物類や先端の尖ったものは持ち込めない
ナイフ、カッター、はさみ、工具類などの鋭利なものは、機内持ち込みできません。スポーツ用品でも、ゴルフクラブやバットのように危険物として扱われるものは、機内に持ち込めないと考えておきましょう。
カミソリの持ち込みについて
カミソリは種類によって扱いが分かれやすい持ち物です。刃が露出するタイプは、鋭利なものとして見られる可能性があるため、機内持ち込みではなく預け荷物に入れておくほうが無難です。
モバイルバッテリーについて
モバイルバッテリーは預け荷物に入れることはできません。必ず機内持ち込み手荷物として持ち込みます。
スクートでは、モバイルバッテリーの機内持ち込みについて、容量や個数に制限があります。一般的な小型のモバイルバッテリーであれば問題ないことが多いですが、大容量タイプを持っていく場合は、Wh表記を確認しておきましょう。
容量が確認できないモバイルバッテリーは、保安検査で持ち込みを断られる可能性があります。製品本体にWhやmAhなどの表記があるか、旅行前に確認しておきましょう。
- モバイルバッテリーは預け荷物に入れない
- 100Wh以下は特別承認なしで持ち込み可
- 100Wh超160Wh以下は航空会社の承認が必要
- 1人あたり持ち込めるモバイルバッテリーは最大2個まで
電子タバコの持ち込みについて
電子タバコはリチウム電池を含むため、基本的には預け荷物ではなく機内持ち込みで管理します。誤作動を防ぐための保護も必要です。
また、渡航先の国や地域によっては、電子タバコの持ち込み自体が厳しく見られることがあります。航空会社のルールだけでなく、入国時の扱いも事前に確認しておくと安心です。
液体物の持ち込みについて
スクートは国際線利用が前提になるため、液体物は100ml以下の容器に入れるなどの制限があります。
- 液体物は100ml以下の容器に入れる
- 容器は1L以下の透明なジッパー付きの袋にまとめる
- 容器が100mlを超える場合、中身が少なくても持ち込み不可
- 薬、ベビーフード、特別食は例外になる場合がある
よく間違えやすいのが、「中身が100ml以下なら大きな容器でも大丈夫」と考えがちな点ですが、容器そのものが100mlを超えていると持ち込みできないため、旅行用の小分け容器に移しておきましょう。
ライターの機内持ち込みについて
ライターは、出発空港の保安ルールによって扱いが分かれやすい持ち物です。スクートの掲示でも、空港当局のほうがより厳しい場合があるとされています。判断に迷うタイプのライターは、旅行に持っていかないほうが無難です。
飲食物の持ち込みについて
スクートでは、食べ物を機内持ち込みできないというルールではありませんが、飲み物やゼリー、スープなどは液体物として扱われます。
飲み物が必要な場合は、液体物のルールに収まる形で準備するか、保安検査後に購入する形が無難です。食品を持っていく場合も、持ち込みやすい形かどうかを先に確認しておきましょう。
傘の機内持ち込みについて
基本的に傘は機内に持ち込めますが、長い傘や先端が鋭い傘は注意が必要です。旅行に持っていくなら、長い傘よりも折りたたみ傘のほうが収納しやすく、機内でも扱いやすいでしょう。
楽器の持ち込みについて
小型の楽器で、機内持ち込み手荷物のサイズ・重量内に収まるものは、機内に持ち込める場合があります。ただし、規定サイズを超える楽器は、預け荷物にするか、別途対応が必要になることがあります。ギター、チェロ、コントラバスなどの大きな楽器は、通常の手荷物とは扱いが異なる場合があるので、これらの楽器を持ち込む予定の方は、予約前または搭乗前にスクートへ確認しておきましょう。
スクートの預け荷物(受託手荷物)規定

スクートの預け荷物は、搭乗クラスや追加購入の有無によって手荷物の許容量が異なります。エコノミーでは無料の受託手荷物が含まれず、スクートプラスでは、決められた重量まで預けられる仕組みです。
無料で預けられる荷物
スクートでは、搭乗クラスによって無料で預けられる手荷物の有無が変わります。エコノミーの場合は、無料の受託手荷物が含まれないため、荷物を預ける場合は追加購入が必要です。
- エコノミー:無料手荷物なし
- エコノミーの追加購入:20kg〜40kg
- スクートプラス:30kgまで
- サイズは3辺合計158cm以内
スクートは、予約内容によって無料手荷物の有無が変わるため、予約時に受託手荷物が含まれているか確認しておくことが大切です。ただし、荷物が多すぎると移動や受け取りが大変になるため、できるだけ扱いやすい個数にまとめておきましょう。
国際線で無料で預けられる荷物
スクートでは、搭乗するクラスによって無料で預けられる重量が変わります。スクートプラスでは、基本的に30kgまでの荷物を預けられます。
- エコノミー:無料手荷物なし
- エコノミー:必要なら20kg〜40kgを追加購入
- スクートプラス:30kgまで
- 1個あたりの重さは32kgまで
- 3辺の合計は158cm以内が目安
国際線は、荷物の「合計重量」とあわせて、1個ごとの重さやサイズも見られます。例えば追加購入した範囲内でも、1個だけが32kgを超えている場合は、そのまま預けられない可能性があります。
そのため、海外旅行や長期滞在では、機内持ち込み用だけでなく、しっかり荷物を入れられる預け用スーツケースを用意しておくと便利です。預け荷物用のスーツケースを選ぶ際は、容量だけでなく、本体の軽さ・耐久性・キャスターの安定感・鍵の仕様も確認しておきましょう。特に国際線では移動距離が長く、空港での取り扱いも多くなるため、安さだけで選ばず、壊れにくく扱いやすいものを選ぶことが大切です。
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超過した場合は追加料金がかかる
預け荷物が購入済みの許容量を超えると、追加料金がかかります。特にエコノミーでは、必要な重量を事前に追加しておくほうが当日より整理しやすいでしょう。
1つの荷物が大きすぎたり重すぎたりすると、その場で詰め替えが必要になることもあります。出発前に重量とサイズを確認しておきましょう。
預け荷物に入れてはいけないもの
預け荷物には、何でも入れられるわけではありません。モバイルバッテリー、予備のリチウム電池、電子タバコ、貴重品、現金、パスポート、壊れやすいものなどは、預け荷物に入れず、機内持ち込みで管理しましょう。
特にモバイルバッテリーは、預け荷物に入れることができません。スーツケースに入れたまま預けてしまうと、空港で荷物を開ける必要が出る場合もあります。出発前に、充電器や電池類がどのバッグに入っているか確認しておきましょう。
ベビーカーやチャイルドシートの預け入れ
スクートでは、ベビーカー、歩行器、チャイルドシート、バシネット、車いすなどを追加料金なしで預けられる扱いがあります。これらは通常の手荷物許容量には含まれません。
折りたたみ式の軽量ベビーカーは、機内持ち込みサイズに収まり、収納条件を満たせば客室に持ち込めることがあります。ただし、機内にスペースがない場合や条件を満たさない場合は、預け荷物として扱われます。
スポーツ用品や大型荷物の扱い
ゴルフバッグ、サーフボード、スキー、自転車などのスポーツ用品は、預け荷物として扱えます。これらは、事前に購入した受託手荷物の範囲に含まれる扱いです。
ただし、極端に大きいものや重いものは制限がかかることがあります。スポーツ用品は破損を防ぐため、専用ケースに入れるか、十分に梱包しておきましょう。大きな用品を持っていく場合は、事前にスクートへ確認することをおすすめします。
スクート利用時に手荷物トラブルを防ぐコツ
スクートの手荷物規定は比較的整理されていますが、ルール違反の多くは、重量超過、サイズ超過、モバイルバッテリーの入れ間違い、液体物に関してです。出発前の確認で、これらのトラブルはかなり防げます。
出発前にサイズと重量を測る
スーツケースやバッグは、出発前にサイズと重量を測っておきましょう。特に国際線では、帰国時にお土産が増えて重量超過になることが多いです。旅行先で荷物が増える予定がある場合は、ポータブルスケールを持っていくと便利です。帰りの便の前に荷物を詰める際、重量を確認できるため、空港で慌てずに済みます。
機内持ち込みするバッグは、荷物そのものの重さだけでなく、バッグ自体の重さにも気をつけたいところです。できるだけ荷物を軽くするには、バッグ本体が軽量なスーツケースやバックパックを選んでおくと、重量制限に余裕を持たせやすくなります。
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モバイルバッテリーは機内持ち込み用バッグに入れる
モバイルバッテリーは、預けるスーツケースではなく、機内に持ち込むバッグに入れておきましょう。予備電池、カメラ用バッテリー、電子タバコなども、機内持ち込みバッグに入れておきましょう。容量や個数に制限があるため、出発前に表記を確認しておくことが大切です。
液体物は国際線ルールで考える
液体物は、100ml以下の容器に入れ、透明なジッパー付き袋にまとめる必要があります。化粧水、ワックス、歯磨き粉、飲み物などは、保安検査で引っかかりやすいため、持ち込み方法を先に整えておきましょう。大きな容器のまま持ち込む必要があるものは、条件を確認するか、預け荷物に入れる形で考えておくと安心です。
貴重品は預け荷物に入れない
現金、クレジットカード、パスポート、航空券、カメラ、パソコン、鍵、常用薬などは、預け荷物ではなく機内持ち込みで管理しましょう。預け荷物は、運搬中に衝撃を受けたり、到着後すぐに受け取れないことがあるため、到着後すぐに必要になるものや、紛失すると困るものは、手元に置いておくのが基本です。
帰りの便ほど重量超過に注意する
往路では問題がなくても、復路ではお土産や現地購入品で荷物が増えやすくなります。特に受託手荷物を追加購入していない場合や、購入済みの重量に余裕が少ない場合は、少し増えただけでも対応が必要になります。帰国前日には、スーツケースの中身を一度整理し、重いものを分けられるか確認しておきましょう。同行者がいる場合は、荷物の重量を分散できることもあります。
スクートの機内持ち込み・預け荷物規定について:まとめ
スクートの手荷物規定は、搭乗クラスや追加購入の有無によって異なります。特に、機内持ち込みの際は個数・サイズ・重量の確認を、預け荷物は無料の有無や購入済みの重量に注意して確認しましょう。
- 機内持ち込みは身の回り品1個と手荷物1個の合計2個まで
- 機内持ち込みサイズは54cm×38cm×23cm以内が目安
- 追加手荷物は40cm×30cm×10cm以内が目安
- エコノミーは機内持ち込み合計10kgまで、ScootPlusは15kgまで
- エコノミーは無料の受託手荷物がなく、必要なら20kg〜40kgを追加購入する
- スクートプラスでは30kgまでの荷物を預けられる
- 受託手荷物のサイズは3辺合計158cm以内、1個あたり32kgまで
- モバイルバッテリーは預け荷物に入れず、機内持ち込みで管理する
- 液体物は100ml以下の容器に入れ、1L以下の透明な袋にまとめる
- 刃物類や鋭利なものは機内持ち込みできない
- 帰りの便ではお土産で重量超過になりやすいため、事前に重さを確認する
スクートは、機内持ち込みの条件と預け荷物の扱いを分けて考えると理解しやすい航空会社です。ルールを超えると追加料金や預け直しが必要になるため、出発前にサイズ、重量、持ち込み制限品などを確認し、必要なものを機内持ち込みと預け荷物とに分けて準備しておきましょう。